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十二月大歌舞伎 ~夜の部~ 12/9(金) 歌舞伎座 [歌舞伎*Kabuki]


中村勘三郎、中村福助、坂東玉三郎さんという、歌舞伎での私のお気に入りの役者さんが出演していたため、久しぶりに観劇に行きました。

**** 恋女房染分手綱 **** 
重の井:        中村福助
三吉または与之助: 中村児太郎
腰元 若菜:      中村七之助
本田弥三左衛門:   坂東弥十郎
*あらすじ* 
丹波の国の大名・由留木家の姫君が、輿入れの当日、東国へ下るのは嫌だとむずかるので、乳母の重の井が困り果てていると、一人の腰元・若菜が、外ですごろく遊びをしていた馬子(馬の世話をする者)を呼び寄せることを提案しました。
すごろく遊びで機嫌を直した姫君は出立を受け入れ、重の井他一同もひと安心。
馬子に褒美を取らせようとしたところ、あるきっかけで、その馬子は重の井の息子であることが判明しました。
その子は与之助といい、重の井が奥勤めをしていた時に、当家の奥家老の子息と不義の恋仲となり、その間に生まれたのです。
しかし、乳母の不義の子と、大名家の姫君が乳兄弟であるというスキャンダルが表ざたとなることを恐れた重の井は、一緒に暮らしたいと懇願するわが子を、涙ながらに説き伏せふりほどき、今生の別れを決意するのでした。
                          ****

前半は、駄々をこねる姫君の機嫌を直そうと、大勢の腰元がすごろく遊びでなだめすかす様がコミカルで、楽しい場面でした。
後半は一転して、重の井と幼い息子との悲しい別れの場面です。
本作は成駒屋の家の芸であり、子別れ狂言の代表作なのだそうで、福助と児太郎も実の親子での共演でした。
まだ小さな息子の演技を観ているだけでも心配でしょうに、同時に自分自身も演技をしなければならないなんて、福助さんさぞかし内心ハラハラしているだろうなと、余計なことを考えてしまいました(笑)
与之助は今は馬子に身を落としているけれど、武士の子としての品格もみせなければならず…という難しい役でしたが、とても上手だったと思います、母の説得に真剣に聞き入るお顔は実に賢そうだし、けれども、手ぬぐいでほっかむりをして寂しく去ろうとする姿はいたいけでけなげでした(;。;)
重の井の演技で一番良かったのは、最後、姫君の出発の時、実子であることを隠し通さねばならない苦しさから、“泣き笑い”するところ。
やっと会えたと思ったら、もう二度と会えない別れをしなければならない時だというのに、周りには決してバレてはいけないので、必死に表情を繕ったのですね。
由留木家への忠義、息子への罪悪感、永遠の別れとなることの絶望感などさまざまな感情が交錯して、究極の事態での複雑な心境の表現が素晴らしかったです。

**** 船弁慶 ****
静御前、平知盛(二役): 坂東玉三郎
源義経:           坂東薪車
武蔵坊弁慶:        坂東弥十郎
船頭:             中村勘三郎
*あらすじ*
平家との戦いで軍功をあげた義経でしたが、兄・頼朝と不和となり、追われる身となったため、家臣と海路で九州へと向かうことになりますが、伴っていた義経の愛妾・静御前には都へ帰るよう諭します。
悲しみにくれる静御前に対し弁慶は、白拍子の烏帽子を差し出し、舞を踊るよう促しました。
静御前が去った後、出航した義経一行の前に、滅ぼされた平家の武将・知盛の怨霊が現れます。
武力では引き下がらないとみた弁慶が経を唱えたところ、知盛の霊はやがて姿を消していきました。
                           ****

能を素材にした舞踊劇で、長唄囃子連中が演奏する前で、物語を演じます。
能は見たことがないのですが、例えば泣くシーンでは、声を上げたりするのではなくて、“型”で悲しみを表現していました。
やはり見所は玉三郎演じる静御前の舞の場面で、ゆっくりした動きに優雅で繊細な足裁きはかなりの熟練した技術が必要なのでそうです。
今回は前から5列目のお席でしたので、これを間近でじっくり堪能することができて幸せでした♪
白拍子の衣裳、髪型、能面のような表情、そして烏帽子姿はユニセックスでとても神秘的!
大河ドラマの石原さとみちゃんの白拍子も可愛らしかったけれど、実際の昔の人はこんな風に感じていたのではないでしょうか。
玉三郎は二役で、後半に演じた平知盛の悪霊姿は恐ろしげだけれど、動きがとても美しくかっこよかったです♪
静と動を見事に演じていました(^^) よッ! 大和屋!

**** 松浦の太鼓 ****
松浦鎮信:    中村勘三郎
室井其角:    坂東弥十郎
源吾の妹・お縫: 中村勘太郎
大高源吾:     中村橋之助
*あらすじ*
赤穂浪士の討ち入り前夜、お家取り潰しで町人となった大高源吾は、俳人仲間の其角に出会います。
其角が別れ際に詠んだ句に、下の句をつけた源吾の句は、翌日の討ち入りを示唆するものでした。
松浦鎮信の屋敷で俳句を詠みあっていた其角は、昨日源吾に会ったこと、そして源吾が詠んだ句を鎮信に話すと、鎮信はその句から今日がその討ち入り当日であることを悟り、加勢しようとするのですが、すでに討ち入りは果たされ、源吾は松浦の屋敷へ報告にやって来ました。
                           ****

本作は『忠臣蔵』の外伝だそうで、この後(討ち入りの後)どうするのか?という松浦鎮信の問いに、切腹しますという大高源吾の答えに、やはりしんみりしてしまいました。
しかし、源吾はとても晴れやかで、あの世でまた主君に仕えます!と明るい表情なのです。
『忠臣蔵』はあまり見たことがありませんが、浅野内匠頭とはそれほど家臣に慕われるほどの人物だったのでしょうか、そこらへんを知らないので、ちょっと理解できないものがありました(;^^)

勘三郎さんは、なかなか討ち入りしない浪士たちに腹を立てている人情の厚い面と、女癖が悪い(?)軽薄な面が混在する人物を演じていてとても素晴らしかったです。
彼にはいつもコミカルさと楽しさがあって、常に会場の笑いを誘っていました。
ただそこにいるだけで愉快な雰囲気が漂っている気がします、きっと天性のものなのでしょうね~。
彼の演技は、源氏物語の末摘花とか、『釣女』の太郎冠者とかも楽しかったので、とても心に残っています(^o^)

                    


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